10月上旬 実家の母とぐりりん村の家で過ごした。
足腰がめっきり弱くなった母をどうにかして外に連れていきたいと
介護支援センターに相談に行き 必要なものを借りた。
車いすを押しながら 広瀬川を見たり
近隣の公共施設を見て歩いた。
若い頃たくましかった母の背が小さくなっていたことを目の当りにすると
目がしらが熱くなった。
ほとんど写真を撮らず 同じ景色をじっと見つめていた。
誰しも年をとり 幼子になり 赤子に戻っていくのなら
今度は私が母になり めちゃくちゃめんごがってあげたいと母の手を握って ブンブンしてみた。
「何歳になっても おぼこみたいなもんだな」と母は私を笑っていた。
時がこのまま止まり
金木犀の香りに包まれて 二人このままここに居たいと思った。