根津美術館の庭園をゆっくりと歩く
雨上がり 葉っぱが 洗われているようで
その日着ていたグレーのコットンセーターがシャキッとしていくような錯覚を得た。
いつも気にかけてない素振りをしている大王が、ずっと後ろからついてきてくれていた。
それは とても安心なんだけど この船には 君とは乗れないぞと
天邪鬼な私は 心と裏腹なことを呟いて
にやっと笑ってみた。
天邪鬼は 何時まで経っても天邪鬼
雨上がり 葉っぱは洗われても ゆうみの心は滝に打たれて修行を数限りなくしない限り
瑞々しくも 清らかにもなりはしないさ